2008年8月6日水曜日

ALS患者皮膚からiPS細胞  米大学作製 原因解明へ前身

運動神経が侵される全身の筋肉が徐々に動かなく難病、筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)の
高齢な患者の皮膚から、新型万能細胞の「人口多能性幹細胞(iPS細胞」を作製することに、
米ハーバード大などのチームが成功し、米科学誌サイエンス(電子版)に三十一日付で発表した。
できたiPS細胞を、試験管内で運動神経に成長させることにも成功した。難病患者由来の
iPS細胞から、治療や研究に必要な細胞を作成できたのは初めて。
ALSの原因解明や治療研究の進展につながるほか、細胞や治療を施して患者に戻すなど、
将来の再生医療の実現にも期待を抱かせる成果だ。チームは、女性の遺伝性ALS患者(82)の
皮膚細胞に、京都大の某教授が開発したのと同じ四つの遺伝子を導入する方法でiPS細胞を作製。
それに薬品を加えて培養するなどして、運動神経細胞と「グリア細胞」と呼ばれる脳の細胞に成長させる
ことに成功した。だが、ALSで起きる異常を再現させることまではできていない。
これほど高齢の患者で成功したことから、iPS細胞は、患者の年齢に関係なく作製できる
可能性が高くなった。 新聞を読んで‥‥