2011年3月30日水曜日

ドラマ解雇のC・シーン、83億円の賠償請求

主演ドラマ「チャーリー・シーンのハーパー★ボーイズ(Two and a Half Men)」を

降板させられた俳優チャーリー・シーン(Charlie Sheen)が10日、

1億ドル(約83億円)の損害賠償を求めて同番組の製作者と

ワーナー・ブラザーズ(Warner Bros.)を提訴した。

 シーンの弁護士は、シーンの解雇は契約違反に当たると主張。芸能情報サイトTMZが公開した

30ページにわたる裁判の関係書類では、「テレビ業界有数の金持ちである

チャック・ロリー(Chuck Lorre、番組プロデューサー)は、自分には金と権力があり、

番組に献身的なスタッフや出演者から金を取ると一方的に決めることができると考えている」と

ロリー氏を非難。シーンは彼自身のためだけでなく、番組のスタッフや出演者すべての

ために賠償金を求めていると訴えた。

 さらに、番組打ち切りが決まったのは、シーンが公の場でロリー氏を批判する前だったと主張した。

ロリー氏はシーンを嫌っており、別番組に取りかかりたいために、

ドラマを終わらせたかったと論じている。また、ロリー氏とワーナーの間にシーンを

非難しようという隠謀があったとも主張している。

(c)AFP/Michael Thurston








2011年3月26日土曜日

NZ地震の落石が競売に、360万円の義援金集めに成功

前月22日にニュージーランドで発生したマグニチュード(M)6.3の大地震で、

クライストチャーチ(Christchurch)のフィル・ジョンソン(Phil Johnson)さんの

住宅を押しつぶした重さ25トンの巨大な岩「ロッキー」が、

オンラインのチャリティー競売で6万NZドル(約360万円)の義援金集めに成功した。

 ジョンソンさんによると、「ロッキー」と名付けられたこの岩は、

ジョンソンさんの住宅の壁を破壊して侵入し、廊下に転がった。

 ジョンソンさんがウェブサイト「www.trademe.co.nz」でこの「迷惑な住居侵入者」

を競売に出品したところ、競売ページには30万回以上のアクセスが集中。コ

メントは数百件寄せられ、「ロッキー」は一躍「オンラインセレブ」に変身した。

 ニュージーランドのスキー会社が5万NZドル(約300万円)で落札した。

同社のジェームズ・コディントン(James Coddington)CEO(最高経営責任者)は、

「ロッキー」を同社のマウント・ハット(Mount Hutt)スキーリゾートで展示する予定だと話している。

 また、競売サイトの運営者によると、落札額が地震被災者救済という立派な目的のために

使われるならと、1万NZドル(60万円)で2位の高値をつけた女性が、入札額全額の寄付を申し出たという。

 ジョンソンさんは寄せられたコメントの書籍化も計画中で、

その売上も被災者支援基金に寄付したいと語った。

(c)AFP







2011年3月19日土曜日

韓国政府系など29のウェブサイトにサイバー攻撃

韓国で4日午前10時ごろから、政府機関などの29ウェブサイトがサイバー攻撃を受けた。

韓国放送通信委員会(Korea Communications Commission、KCC)が発表した。

 同委員会によると大統領府・青瓦台(Blue House)、在韓米軍、統合参謀本部、

外交通商省などのサイトがDDoS攻撃(分散型サービス拒否攻撃)を受け、

一部のサイトはアクセスしづらい状態になったという。当初40のウェブサイトが

攻撃されたと見られていたが、実際に影響を受けたウェブサイトは29だった。

 同委員会は声明で政府は専門家とともに対処していると説明し、

コンピューターを使っている人はウイルスソフトをインストールするよう呼びかけた。

 2009年7月には韓米両国のウェブサイトを狙った大規模なサイバー攻撃があり、

韓国は北朝鮮の関与を指摘したが、米国側は結論を出さなかった。

その1年後の2010年7月にも類似の事件が起きていた。

(c)AFP




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2011年3月13日日曜日

ビジネスSNS「リンクトイン」、中国でアクセス不能に

ビジネス目的のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「リンクトイン(LinkedIn)」は25日、

中国の一部の地域で同サービスにアクセスできない状態となっていると発表した。

 中国ではオンライン上で、前政権を倒したチュニジアの「ジャスミン革命(Jasmine Revolution)」

に倣って中国内の13都市で毎週抗議行動を行う「中国版ジャスミン革命」を募る呼びかけがあり、

中東や北アフリカでの反体制デモが中国に飛び火する

ことを警戒している中国当局は神経をとがらせている。

 在北京(Beijing)の中国メディアウォッチサイト「danwei.org」の

ジェレミー・ゴールドコーン(Jeremy Goldkorn)編集長は、

「リンクトインにも中国版ジャスミン革命関連の書き込みが多数投稿されていたことから、

当局がアクセスを遮断したのはほぼ確実だ」と話す。「danwei.org」のサイトも遮断されている。

 リンクトインはビジネス界でのネットワークづくりを目的とするSNSで、

200を超える国々で9000万人以上が利用しているという。

(c)AFP






2011年3月6日日曜日

大麻の成分、がん患者の食欲回復に効果 カナダ研究

服用者を「ハイ」にさせ、食欲を刺激することでも知られる大麻の成分が、

がん患者に食の楽しみを取り戻させるのに役立つとする研究結果が、

23日の英医学誌「Annals of Oncology(腫瘍学年報)」に発表された。

 カナダ・アルバータ大(University of Alberta)などの研究チームは、

化学療法を受けている進行がん患者21人を対象に、大麻に含まれている精神活性化合物

「デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(THC)」のカプセルかプラセボ(偽薬)を18日間

服用してもらい、実験終了時にさまざまなアンケートに答えてもらった。

「食欲が以前よりもある」と回答したのは、THCを服用したグループで73%、

プラセボを服用したグループで30%。「食べ物が以前よりもおいしくなった」がTHCグループで55%、

プラセボグループで10%だった。

■THC服用で風味を楽しむように

 なお、摂取したカロリー数は両グループで大差がなかったが、THCグループでは、

実験開始時よりもたんぱく質の摂取量が増え、風味の良い料理を味わって

食べるようになったことが確認された。

 さらにTHCグループはプラセボグループよりも睡眠の質が高く、

リラックスの度合いが高いことも明らかになった。

 がんまたはその治療は、しばしば患者の食欲を奪う。

肉のにおいや味を不快に思う患者も多く、食事の量が減って、体重が激減することがある。

 そのため同大のウェンディ・ウィスマー(Wendy Wismer)准教授は、

味覚や嗅覚、食欲を失った患者にTHCを服用させることを推奨している。

 THCは忍容性が高く、副作用の点でもプラセボとの差はなかったことから、

長期的な服用も可能と考えられるという。


(c)AFP





2011年3月4日金曜日

インクジェットプリンターで皮膚を「印刷」?米研究

インクジェット印刷技術を使って立体的な皮膚を作る研究が行われている。

将来、やけどの患者への皮膚移植に応用できるかもしれない。
 
 ワシントンD.C.(Washington DC)で開かれた米国科学振興協会(American

Association for the Advancement of Science、AAAS)の会合で20日、

米コーネル大(Cornell University)のホッド・リプソン(Hod Lipson)氏は、

3Dの「バイオプリンター」で移植組織を作る仕組みについて説明した。

 原理は、インクジェットプリンターとほぼ同じだ。患者から採取した細胞を培養し、

これをインク代わりにして、プラスチック上に一層ずつ「印刷」して目的の移植組織を作成する。

作成に要する時間は2~3時間だという。3Dバイオプリンターを使った30分間の

デモンストレーションでは、実験用の「耳」が作成された。

 リプソン氏によると、この移植組織は患者本人の細胞から作るため、

拒絶反応を避けられる可能性がある。動物実験の結果、この技術を使って

移植用の軟骨組織を作成できる可能性が示されたという。軟骨は構造が比較的単純な上、

印刷に耐えうる強度があるため、この方法に適している。

■皮膚の「印刷」、マウスでは可能

 同じ会合で、米ウェイクフォレスト大(Wake Forest University)の

ジェイムス・ヨー(James Yoo)氏は、やけどで失われた皮膚をインクジェット印刷技術を

使って再生するマウスとブタを使った実験でよい結果が得られたと発表した。

 この場合、スキャナーが患部の範囲や深さを測定し、何層の印刷が必要かといった情報を

バイオプリンターに渡す。次に、細胞を印刷して皮膚を作るわけだが、

患部に直接印刷する方法と、印刷技術を使って作成した皮膚を移植する方法がある。

 将来的には、戦場で負傷した兵士が傷口に装置をかざして、自分の細胞から作った

組織を皮膚が失われた場所に「印刷」するようになるかもしれない。

 もっともリプソン氏もヨー氏も、この技術はまだ初期段階だと強調した。

ヒトへの応用には、移植組織を血管に結合して血液や酸素を供給されるようにする必要があり、

さらなる研究が必要という。

(c)AFP