2008年4月13日日曜日

せいかつ 生活 ライフ

★ せいかつ 生活 ライフ


男性寿命は喫煙、飲酒要因  「平均寿命」性差の謎解

日本人の平均寿命の男女差は戦後の三.九歳から、最近は
七歳近くまで拡大した。
なぜ女性は長生きし、男性は短命か。男性の喫煙や飲酒が早死に
をもたらし、女性ホルモンなどによる女性の特徴が、長寿に
つながって平均寿命の差が広がっていることを
滋賀医大教授が、十九年にわたる全国約一万人の追跡調査で確かめ、
東京で開かれた第一回性差医学・医療学会で発表した。女性が男性
より長生きするのは世界的現象だ。
中でも二十二年連続で長寿世界一の日本人女性は二〇〇六年の
平均寿命が八五.八歳と、男性の七九.〇歳を引き離す。
寿命の男女差は先進国ほど大きく、最大はロシアの十四歳で、
日本も大きい方だ。寿命の男女差の理由として同教授は「女性はがんと
循環器疾患が少ない。これの尽きる」と語った。喫煙や飲酒、血圧、
糖尿病、肥満などが要因として絡むという。日本人の男性は喫煙率が
一九九〇年ごろ、60%あり、現在は40%まで下がってきたが、
今も先進国では喫煙率が高い国となっている。
女性はずっと15-12%と低めで、喫煙率の男女差は大きい。
血圧も女性が男性より低い。
「脳卒中死亡率が高かった六〇年代には、血圧の男女差はあまりなかったが、
その後の血圧低下は女性が男性より著しい」と同教授。飲酒量の
国際比較調査で日本人の男性がたくさん飲んでいることもわかった。
喫煙と高血圧が人々の死亡の危険度をどれだけ上げているかを六十歳
未満で分析すると、男性の方が早死にする「過剰死亡」がはっきりと
多かった。
同教授は「男性の喫煙率が低下しつつある。生活習慣改善で男性の
マイナス要因が減っていけば、寿命の男女差は将来縮まるだろう」とみる。