2008年4月1日火曜日

物忘れと認知症の見分け方 服薬、料理で判断

★ 物忘れと認知症の見分け方 服薬、料理で判断

年を取れば自然に起こる物忘れと、認知症を同見分けるか。
杏林大病院物忘れセンター長の鳥羽研二教授は簡単な方法と
して「数種類の薬を指示通り飲めているか」
「料理ができるか」を挙げる。「どちらも計画を立てて
必要なものをそろえ、順番に作業するというプロセスがある。
できない場合は認知症の初期段階の可能性がある」
同センターでは初診で病歴を尋ね、
ミニメンタルテスト(MMSE)という心理検査をする。
その後、脳血流検査などを経て治療方針が決まる。
鳥羽教授によると、周辺症状に最も有効なのは実は
家族への教育だ。「家族が病気を理解し、のんびりと接する
ことで穏やかになることもある」月に最低一週間は患者が
ショートステイし、家族が心と体を休めるのがお勧めだという。
「一日でも長く一緒に過ごしたいなら無理は禁物です」

  ★ミニメンタルテスト(MMSE)★

№ 点 数 質 問  内 容 回答 得点
1 (5点) 今年は何年ですか
  今の季節は何ですか
今日は何曜日ですか
今日は何月何日ですか

2 (5点) ここは何県ですか
ここは何市ですか
ここは何病院ですか
ここは何階ですか
ここは何地方ですか(例:関東地方)

3 (3点) 物品名3個(相互に無関係)
検者は物の名前を1秒間に1個ずつ言う
その後、被検者に繰り返させる
(正答1個につき1点与える)
3個すべて言うまで繰り返す(6回まで)

4 (5点) 100から順に7を引く(5回まで)

5 (3点) 3で示した物品名を再度復唱させる

6 (2点) (時計を見せながら)これは何ですか
(鉛筆を見せながら) これは何ですか

7 (1点) 次の文章を繰り返す
「みんなで、力を合わせて綱を引きます」

8 (3点) (3段階の命令)
「右手にこの紙を持ってください」
「それを半分に折りたたんでください」
「机の上に置いてください」

9 (1点) 次の文章を読んで、その指示に従ってください
「目を閉じなさい」

10 (1点) 何か文章を書いてください

11 (1点) (図形を見せて)次の図形を描いてください

(30点満点で、23~24点がアルツハイマー病を疑うか否かの境界線 得点計)