国連開発計画(UNDP)が4日発表した2010年版「人間開発報告書」で、
世界169か国中で最も国民生活の質が高いのはノルウェーとの結果が示された。
またアジア各国は過去数十年で最大の生活の質の向上を見せた。
ノルウェーは、国民の年間平均所得(5万8810ドル、約480万円)ではリヒテンシュタイン
(8万1011ドル、約650万円)に及ばず、平均寿命(81.0歳)でも日本
(83.6歳)に届かないなど、いずれの分野でも首位には立たなかったが、
国民生活の豊かさを示す「人間開発指数」(HDI)ランキングで1位に輝いた。
ノルウェーは2001年以降、2年間をのぞき、HDIで1位を維持している。2位~5位は、
オーストラリア、ニュージーランド、米国、アイルランドだった。
一方、下位は165位からモザンビーク、ブルンジ、ニジェール、コンゴ民主共和国と続き、
最下位はジンバブエだった。
今年で20回目の発表となるHDIは、国民の所得だけでなく、健康面や教育面、
性の平等や政治的自由といった多角的な側面から広く生活の質を評価している。
報告の主執筆者、イェニ・クルーグマン(Jeni Klugman)氏は、1970年代以降、
世界の生活の質は「著しく改善した」と述べている。
(c)AFP