2009年4月24日金曜日

応挙のついたて見つかる

【巨匠の描く美の世界】「雨竹風竹図」
 丸山応挙筆 重要文化財 2枚セット


干支・子レリーフ(ね)




江戸時代中期の画家、丸山応挙(一七三三-九五年)が描いたついたてが、
真宗大谷派の本山・東本願寺(京都市下京区)で見つかり、
三月十日、報道陣に公開された。冬の山あいに立つマツに雪が積もり、
そばでつがいのシカが戯れる構図の淡彩画。
鑑定した同志社大某教授(近世絵画)が「雪中松鹿図」と命名した。
画面左下に応挙の落款があるほか、マツやシカの卓越した
描写から四十代に描いたものとみられるという。
裏面には、八匹のアユが初夏の渓流を遡上(そじょう)する様子が
描かれ「渓流香魚図」と名付けられた。作風から応挙の高弟、
長沢藘雪(一七五四-九九年)の作品と推定されるが、
落款は意図的に削られた形跡があった。
十八日から十月下旬にかけて東京や札幌、大阪京都、
名古屋で開催する「東本願寺の至宝展」で公開される。