2008年5月31日土曜日

  せいかつ 生活 ライフ

 フィンランドの教育  答え見つかるまで待つ
経済協力開発機構が各国の十五歳を対象に、学習到達度調査を始めたのは
2000年のこと。「読解力」部門で一位となり、三年後の調査でも
一位だったのがフィンランドです。
現地の教育事情を確かめようと北欧の学校を見学。「自分で考え、
答えを出すこと」を何よりも大切にする姿勢に共感しました。
例えば算数の学習でも、単に計算問題を解くのではなく、
その計算を使う状況を考え、文章問題を作る宿題が出ていました。
待つことの大事さも痛感しました。子どもが答えを見いだすまで、
フィンランドの教師は脇役に徹します。ついつい「分かった?」
「できましたか?」と性急に答えを求めがちな日本の授業とは大違い。
正しい答えを出すことが大事なのではない。自分の答えを探すプロセスに
辛抱強く寄り添わなければ。そう思いました。読書の重視も特徴的でした。
本に親しみ、本を使って学び、育てる文化がありました。
教室に子どもが伸び伸び自己表現するためのグッズが沢山ありました。
子どもたちが瞳を輝かせて架空の人物になりきっていました。
「子どもを勇気づけるのが教師の仕事です」「大切なのは、子どもに
『できた!』と思わせること」。先生の言葉を聞き、学ぶ楽しさを知った
子どもの生き生きした顔が思い浮かびました。