イタリア政府は23日の閣議で、原子力発電所の再開計画を1年間凍結することを決定する。
パオロ・ロマーニ(Paolo Romani)経済発展相が22日、明らかにした。
凍結される計画には、原発に関する決定や候補地調査なども含まれる。
イタリアは、2030年までに国内電力の25%を原発発電でまかなうことを目標に、
2014年にも新たな原発建設を開始する計画だった。
だが、日本で東北地方太平洋沖地震による原発事故が起きる以前から、
イタリアで原発を不安視する声は高く、調査会社イプソス(Ipsos)が前月に実施した世論調査でも、
58%が原発に反対と答えている。
イタリアでは、1986年のチェルノブイリ(Chernobyl)原発事故をうけ、
翌年に廃止した国内原発を復活させる動きが高まっていたが、
ロマーニ経済発展相は前週、こうした動きに「再考」を促していた。
(c)AFP